Asterarium
その場所の、その時刻の空を。
このページでは、Asterarium に映るものを、星空の仕組みとあわせて紹介します。
読み終えるころには、画面の空が少しちがって見えるはずです。
Asterarium とは
Asterarium は、ブラウザで動くプラネタリウムです。地球上の場所と日時を選ぶと、そのとき、その場所の空が現れます。
映るのは本物の空です。星の並びも、月の形も、惑星の位置も、現実の天文計算に基づいています。
望遠鏡も、アプリのインストールも必要ありません。いま画面にある空は、外へ出て見上げる空と同じ配置をしています。
星空は実在のデータ
画面の星は約 4 万個。実在の星のカタログから描かれています。架空の星は一つもありません。
星の明るさは「等級」という尺度で表します。数字が小さいほど明るく、5 等級の差はちょうど 100 倍の明るさの差です。
肉眼で見えるのは、暗い空でおよそ 6.5 等級まで。Asterarium はさらに暗い 8 等級までの星を映しています。
星には色があります。色のもとは表面温度です。熱い星は青白く、冷たい星は赤く光ります。
冬の空のベテルギウスは赤く、そのすぐそばのリゲルは青白い。画面の中でも、その対比がそのまま見えます。
空は回る
星は東から昇り、西へ沈みます。動いているのは星ではなく、私たちの立つ地球です。
地球は 1 日に 1 回転します。だから空全体が、1 日かけてゆっくり回って見えます。これを日周運動と呼びます。
北の空では、星々が北極星を中心に円を描きます。北極星がほとんど動かないのは、たまたま地球の自転軸の延長線上にあるからです。
時間の速度を上げてみてください。1 時間を 1 秒に縮めると、肉眼では気づけないこの回転が、はっきりと見えます。
昼と夜のあいだ
昼の空が青いのは、太陽の光が大気で散らされるからです。青い光ほどよく散らばり、空の全方向から届きます。
夕方になると、太陽の光は大気の中を長く通ります。青は途中で散り尽くし、残った赤が地平線を染めます。
日が沈んでも、空はすぐには暗くなりません。この移ろいの時間を「薄明」と呼びます。
薄明には 3 つの段階があります。街灯が灯りはじめる市民薄明。海と空の境目が見分けられる航海薄明。そして、最も暗い星が姿を見せはじめる天文薄明です。
天文薄明が終わったとき、本当の夜が始まります。Asterarium の空も、同じ順序で少しずつ星を増やしていきます。
月
月は自分では光りません。太陽に照らされた半面だけが輝いています。
満ち欠けは、太陽と月と地球の位置関係で決まります。月が太陽と同じ方向にあれば新月。反対側にあれば満月です。
細い三日月の夜、影の部分がほのかに見えることがあります。地球で反射した太陽の光が月を照らし返す「地球照」です。
Asterarium の月は、その日その時刻の正しい形に欠けています。時間を 1 日 1 秒で進めれば、ひと月分の満ち欠けを 30 秒で眺められます。
惑星
惑星は星座の間を、夜ごと少しずつ渡り歩きます。「惑う星」という名は、そこから来ました。
金星は太陽の近くを回るため、真夜中には決して見えません。夕方の西空か、明け方の東空にだけ現れます。宵の明星、明けの明星です。
金星や木星は、どの恒星よりも明るく輝きます。薄明の空にただ一つ光る点があれば、それはたいてい惑星です。
画面の惑星に触れると、名前と明るさ、いまの距離がわかります。
天の川
天の川は、私たちの銀河を内側から見た姿です。数千億の星の光が重なり、淡い光の帯になっています。
夏の夜、南の空でいちばん濃く見えます。その方向に、銀河の中心があるからです。
都市の空では、天の川はまず見えません。Asterarium なら、どんな場所からでも漆黒の空を選べます。
星座
夜空は 88 の星座に区分けされています。国際天文学連合が定めた、世界共通の区分です。
星座線は、星のつなぎ方のひとつの例にすぎません。それでも、はじめて空を見上げる人のよい道しるべになります。
明るい星には固有の名前があります。ベガ、アルタイル、デネブ。夏の宵に高く昇る、大きな三角形の三つの頂点です。
星座線も名前も、表示設定でいつでも消せます。線のない、素の星空も美しいものです。
場所が変われば、空が変わる
シドニーの空に、北極星はありません。南半球では、見える星座がまるで違います。
北極星の高さは、その土地の緯度とちょうど同じです。北へ行くほど高く昇り、赤道では地平線に触れます。
地球儀で場所を選ぶと、時計はその土地の時間に切り替わります。時差の計算は、すべて自動です。
旅先の空を予習するもよし、行けない場所の空を訪ねるもよし。空は場所の数だけあります。
光害
都市の夜空が明るいのは、街の光が大気で散らされ、空全体を照らし返すからです。これを光害と呼びます。
光害が強まると、暗い星から順に消えていきます。都心に残るのは、ひときわ明るい星と惑星だけです。
表示設定の「光害」スライダーで、この変化を再現できます。漆黒の山の空と都会の空を、行き来してみてください。
どこまで正確か
Asterarium の天体の位置は、おおむね 1 分角の精度で計算されています。1 分角は、満月の見かけの直径の約 30 分の 1 です。
日食の日には太陽と月がきちんと重なり、満月の夜には本当に丸い月が昇ります。
空は過去へも未来へも、正確に巻き戻し、早送りできます。今夜の空を画面で確かめてから、外へ見上げに行く。そんな使い方に耐える精度です。
楽しみ方
上映モード — 画面いっぱいに空だけを映します。しばらく操作をやめると案内は静かに消え、空だけが残ります。
共有 — いま見ている空を、URL ひとつで手渡せます。場所も、時刻も、視線の向きも、そのまま再現されます。
おすすめは、日没の 1 時間前から時間を 60 倍で流すことです。夕焼け、薄明、星の出現までが、ひと続きの景色になります。
クレジット
Asterarium は、公開されている観測データと、自由なソフトウェアの上に成り立っています。
それぞれの作り手と公開者に、深く感謝します。
- AT-HYG / HYG Star CatalogCC BY-SA 4.0
星のカタログ(v3.3)。David Nash / astronexus による編纂
天体位置・出没・恒星時の計算。Don Cross 作
- NASA CGI Moon KitNASA media (attribution)
月面のカラーマップ。NASA/Goddard SVS
- NASA SDO/HMINASA media (attribution)
太陽の白色光画像(光球・黒点)。Courtesy of NASA/SDO and the AIA, EVE, and HMI science teams
- ESO / S. BrunierCC BY 4.0
天の川のパノラマ写真。ESO/S. Brunier
- d3-celestialBSD-3-Clause
星座線と星座名のデータ。Olaf Frohn 作
- GeoNamesCC BY 4.0
都市の位置・人口・タイムゾーンのデータ
- Natural EarthPublic Domain
地球儀に描かれる海岸線のデータ
- OpenNGCCC BY-SA 4.0
星雲・星団(メシエ天体)のカタログ
大気の光の散乱表現(昼・薄明・夜の空の色)
3D 描画エンジンとその React 連携
製作者
開発を支援する
Asterarium は非商用の個人プロジェクトとして、基本的に無料で提供し続ける方針です。
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