投影機
ドーム型プラネタリウムの中央に据えられていた、亜鈴(ダンベル)型の光学式投影機を3Dで見るページです。両端の球が恒星を、中央の籠が太陽・月・惑星を受け持ちます。
この機械は空の絵を持っていません。緯度・日周・年周・歳差という4本の運動軸の組み合わせだけで「いつ・どこの空か」を機構として計算します。ページ上部のタブで、鑑賞・機構・投影・分解・資料の5つの見方を切り替えられます。開くには、画面右上の「メニュー」ボタンから「投影機」を選びます。
5つの見方
ページを開くと、まず投影の画面が出ます。ドームと星空と機械が同じ画面に入るので、この機械が何をするものかが最初に分かります。鑑賞は機械そのものを見る画面です。ドラッグで回し、ホイール(スマートフォンではピンチ)で近づけます。機構は4本の運動軸に名前をつけて読む画面、分解は部品に分けて見る画面、資料は出典とこの模型の限界を書いた画面です。
画面左下には、いま機械が計算している日時・緯度軸の角度・恒星時が常に出ています。その下の再生/一時停止と、実時間・1分/秒・1時間/秒の速さ、現在時刻へは、どの見方でも共通です。時間を進めれば、どの見方でも同じように日周軸が回ります。
タブの並びの右端には、UIを隠して機械だけを見るという目のかたちのボタンがあります。押すとタブもパネルも表示も引き、機械とドームだけが残ります。もう一度出したいときは同じ場所のボタンか、Escです。
操作した内容はアドレスバーにそのまま書き戻されます。見ている見方、日時、緯度、視点、分解の度合い——どれも残るので、いいと思った姿勢のままURLをコピーして送れば、相手はまったく同じ機械を開きます。

鑑賞画面。両端の球が恒星を、中央の籠が太陽・月・惑星を受け持つ——これが亜鈴と呼ばれた形。
機構を読む
機構タブに切り替えると、機械の上に部位の名前が並びます。名前は機械と一緒に回り、裏へ回った部位の名前は自動的に消えます。クリック(タップ)すると、その部位の解説カードが開きます。
カードはモーダルではありません。開いたまま機械を回せますし、時間を進めれば軸は回り続けます。「日周軸の説明を読みながら、日周軸が回るのを見る」ことができるようにするための作りです。閉じるのは右上の ×かEscキーです。
選んだ部位もアドレスに残ります(?p=)。ただし名前を出していない見方(鑑賞・投影・資料)へ移ると選択は解除されます — 画面のどこも指していないカードだけが残るのを避けるためです。
カードの脚注には「この解説はこの形式の投影機に共通する機構についてのもので、特定の実機の仕様ではありません」と書かれています。このページの機械は実機の複製ではなく原型機なので、部位ごとに実機の資料を挙げることをしていません。かわりに資料タブを開くから、ページ全体の典拠にたどれます。

恒星球(北天)を選んだところ。赤枠がその解説カードで、開いたまま機械を回しても軸は動き続ける。
空を計算させる(投影)
投影タブがこのページの中心です。機械のまわりにドームが現れ、恒星球から投げられた星がその内側に並びます。星の位置は実際の天体暦から計算していて、機械の姿勢と投影される空は同じ1つの計算から出ています — 緯度を変えれば緯度軸が傾き、それと同時に空の傾きも変わります。
右下の空を指定するで、日時(協定世界時)と緯度・経度を指定します。日時は入力欄に直接打ち込めます。緯度はスライダーで連続的に変えられるので、赤道から極まで動かしながら緯度軸が起き上がっていくのを見るのがおすすめです。緯度プリセット(赤道・東京・グリニッジ・北極)は、鑑賞・機構・分解の右下パネルにあります。
ぜひ客席からを選んでみてください。視点はドームの中に降り、座った目の高さで空を見上げる位置に着きます(中心には架台が立っているので、そこから南へ6 m離れた席です)。切り替えは瞬間移動ではなく、1〜2秒かけてドームの中へ降りていく移動で、その間カメラはいま見ていたものを画面に収めたまま向きを変えていきます。機械を見るに戻せば、また外から機械とドームを眺める視点です(端末側で視差効果を減らす設定になっている場合は、どちらも即座に切り替わります)。
左下の表示には、この見方のときだけ太陽の高度が加わります。地平線の下と出ていれば夜、正の角度が出ていれば昼です。星の見え方が変だと思ったら、まずここを見てください。

投影画面。2026年1月15日21時(日本時間)の東京の空を、機械が計算して投げている。
分解して見る
分解タブを開くと、機械はいきなり分解した状態で現れます。左下の分解の度合いスライダーを0に戻せば元どおり組み上がります。キーボードでも操作でき、スライダーに合わせて矢印キーで少しずつ動かせます。
部品は好き勝手に飛び散るのではなく、外装 → 恒星球 → 環 → 籠 → 架台の順に、整備の人が実際に外していく向きへ抜けていきます。スライダーを少しずつ動かすと、どの部品がどの部品に載っているかが順に見えます。
分解した状態でも部位の名前は出たままで、名前は部品と一緒に移動します。ばらばらになった部品ほど見た目では判別しにくいので、名前が付いて動くようにしてあります。分解の度合いはアドレスに残ります(?x=)。

完全に分解した状態。外装・恒星球・環・籠・架台が、整備で外していく向きへ抜けている。
資料と、この模型の限界
資料タブは読み物です。この形式の機械がどこから来たかを3枚のカードにまとめてあります — 1923年のイエナでの発明、戦後の再建と1960年開館の明石市立天文科学館に残る1台、そして1959年の五藤光学研究所M-1型から始まる国産の系譜。カードごとに、書くために実際に読んだ資料へのリンクが付いています。
その下のこの模型の限界には、この模型が引き受けなかったことと、意図的に変えたことが並びます。恒星球の位置による視差を再現していないこと、客席視点にはドームなりの視差(地平線近くで最大33.2°)があること、太陽の像を実際より大きく描いていること、惑星と月の投影と歳差の投影は範囲外であること、造形上あえて変えた2つの比率、カウンターウェイトを付けていないこと — どれも「まだできていない」ではなく、そうすると別のものが壊れるという判断です。
この機械は実在した特定の機種の複製ではありません。この形式の投影機に共通する機構を備えた原型機として作ってあり、ロゴや銘板は入れていません。